新規開業ローンで、開業に挑戦!
日本の産業構造は、製造業・メーカーから、サービス業にどんどんシフトしている。
先進国ではもう当たり前のことであるし、日本でももう8割がサービス業であるから、避けられない事態である。
もちろん製造業につとめていても、賃金はサービス業のレベルにまで下がるのは避けられない。
輸出は減り、輸入は減らず、スケールメリットはなくなり、高賃金を支払う余裕など製造業やメーカーからはなくなってしまう。
縮小する製造業・メーカーから発生する大量の失業者。
そうなると、この受け皿となる新たな職場や産業がたくさん必要になってくるわけだが、そういう職場は国では作れない。
なので、この際、起業して新しい仕事を興そうという人をバックアップ・支援しようと言う動きが官民から出始めている。
たとえば、「新規開業ローン」というのがある。
これは、日本政策金融公庫の国民生活事業の一環として、起業する人に貸し付けられるローンである。
新規開業ローンの特徴としては、 * 固定金利で、最後まで契約時の金利が適用される。
* 事業資金(運転資金)にしては、長期の返済プランが組める。
* 元金返済据置期間を1~3年以内で設定できる。
* 事業を開始してから5年までの人なら、利用可能。
と言ったことがあげられる。
固定金利なので、金利相場の変動を考慮せずに返済計画を立てられる。
また事業が軌道に乗るまでの運転資金を借りたままにしておける。
すでに事業を開始している人も、5年以内の開業なら申し込める。
...とまあ、こういう特徴があるわけだ。
融資の申込みも、個人名義でも法人名義でも可能で、多少必要書類等が異なるくらいということだ。
ただ、開業予定地が未定だと、資金計画を作れない。
というのも、収支計画を立てなければならないが、それには立地条件など考慮した売上や経費の予測を立てないといけないからだ。
どの場所に開業するのかが決まらないと、どれくらいのお客さんが見込めて、どのくらいの家賃を支払わねばならないなどということが、計算できない。
だからこの新規開業ローンに申込むには、まず、出店地を決めないといけないと言うことになる。
新規開業ローンの申し込み方
このローンの融資問い合わせ・申込み先は、日本政策金融公庫の支店だ。
個人で申込む場合は、開業予定地を管轄している支店で申し込む。
法人で申込む場合は、法人登記上にある本店の所在地の管轄支店が窓口になる。
申込みは、指定の借入申込書を提出する。
創業計画書や見積書、履歴事項全部証明書か登記簿謄本(法人での創業の場合)、不動産の登記簿謄本か登記事項証明書(担保を希望する場合)、都道府県知事の「推せん書」や、生活衛生同業組合の「振興事業に係る資金証明書」などを提出し、面接を受けることになる。
面接では、事業計画などについて尋ねられるので、書類をきちんと準備しておく必要がある。
計画に関する資料、資産や負債を把握できる書類などが必要だ。
また審査に当たっては、店舗や工場への訪問もあり、いろんな視点から事業計画などを検討して、融資の見極めをされる。
新規開業ローンについての問い合わせは、「日本政策金融公庫・東京相談センター」、「名古屋こくきんビジネスサポートプラザ」、「大阪こくきんビジネスサポートプラザ」などで電話受付しているが、新しい事業を始めるわけだから、どういう事業をどこで始めるのか、とりあえず大まかなプランを考えてから、問い合わせするのが上策だろうね。
申込みの相談は、最寄りの支店でも行っているので、おおまかな創業計画書を作ってから、尋ねるべし。