待たせないことが、ベストとは限らない

顧客満足の話、つづき。

 

サービス業は、待たせないことが一つの売りとなる。

 

ファスト・フード(ファースト・フード)店などは、待たないで温かい食べ物が出てくるというのが、売りだから、待たせることは極力減らしたい。

 

マクドナルドなどでは、頻繁にシステムが変わっているが、あれは注文があってから商品を出すまでの時間を、いかに短縮するかを追求しているからだろう。

 

ハンバーガーショップの場合、食事時という限られた時間帯の中で、薄利多売で利益を上げようとしているので、どうしても処理速度を速くする必要がある。

 

12時前から1時過ぎくらいまでに、できるだけたくさんの注文をさばく。

 

これはこれで良い。

 

だがしかし、これはハンバーガーという商品が、テイクアウト可能だという性質に由来する。

 

もし店舗内の席が満員になっても、どこか他の場所で食べることができる商品だからこそ、販売数量をドンドン上げることに注力できるってことだ。

 

逆に言うと、テイクアウトがしにくい商品の場合、店舗内の客席数によって制約を受ける。

 

お店が一杯になると、お客さんを待たせるということが必然的に起こってしまう。

 

ファスト・サービスは、せわしない

顧客満足と時間感覚は、おそらくは切っても切り離せない関係にあると思う。

 

タイミングが良い、分量や温度がちょうど良い、というのが顧客の満足をアップさせ、逆にタイミングが悪い、分量や温度が中途半端と言うのが、顧客の満足度を下げる。

 

タイミングというのは、何かのサービスが欲しいな、と思った瞬間から、実際にサービスが行われるまでの時間が短いと言うことだ。

 

速すぎてもいけないし、遅すぎてもいけない。

 

私など、ガストへ行くと、料理が出てくるのが速すぎて、ちょっと嫌だなと思うことがよくある。

 

注文をすませ、さて、本の一章分くらい読もうかと思ったら、もう料理が出てくる。

 

もう5分くらい後でも良かったのに...という感じで、ちょっとせわしない。

 

混雑時には、そんなに速く出てこないワケなので、あまり遅すぎるのも何だけれど、店が空いているときはちょっと遅めに出してもらいたいな、と良く思う。

 

変な話、混雑時にかかる時間と同様にしてくれれば、ありがたい。

 

待たせないことが、ベストでは限らなくって、やはりそこには、コンフォート・ゾーンというのがある。

 

料理を注文して、何分後に出すのが一番いいのか、その辺を探求して、それに近づけるように、オペレーションを考えて欲しいなと思うね。

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