ウォルマートのエブリデイ・ロープライス戦略とは?

エブリデイ・ロープライス戦略というのがある。

 

エブリデイ・ロープライス戦略というのは、簡単に言うと「毎日安い」というイメージを作るビジネスだ。

 

常に近隣の競合他社の最安値で、商品の販売価格を決めて売る。

 

お客さんは、常に安いことを知っているので、必要なモノを値札も見ないで買える。

 

「このお店なら、なにを買っても高くないから」という感じで、モノをポンポンと買い物カゴに入れる。

 

このエブリデイ・ロープライス戦略を行えるのは、メーカーや問屋から、商品を安く仕入れることができる企業だ。

 

たとえば世界一のスーパーマーケット・チェーンの「ウォルマート」は、エブリデイ・ロープライス戦略をとっている。

 

ウォルマートでは、大量仕入れを材料に、メーカーから最安値仕入れを実現している。

 

さらにPOSデータから売れ筋商品を判定し、それをすぐにメーカーに伝えることによって、効率的な商品配送も行っている。

 

商品がたくさん売れれば、その情報が1時間後には提携メーカーの元に届き、商品補充のトラックが最寄りの倉庫から商品を運び出す。

 

メーカーとしても、商品の売れ行き状況がすぐに分かるワケなので、すぐに生産も調整できる。


エブリデイ・ロープライス戦略は、商品を安く仕入れることができる企業に有利な戦略だ。

 

他の競合企業よりも仕入れが安い分だけ、安く売れる。

 

安く売るのを「価格訴求する」なんて言うけれど、価格訴求力が高いとお客さんは集めやすい。

 

また、毎日価格が安いので、あまりチラシを撒く必要もない。

 

特売をほとんどしないので、それを宣伝する必要が無いのだ。

 

チラシを撒かないので、その分も競合他社より経費を抑えることができる。

 

もちろん、エブリデイ・ロープライス戦略には欠点も多い。

 

まず、商品を競合他社より安く仕入れることができなければ、安売り競争には勝てない。

 

レストランや焼き肉屋なら、親戚に八百屋や肉屋があれば、安く材料を仕入れることができるが、そういう伝手がなければ、競合他店より安くは売れない。

 

また、メリハリがなく、衝動買いが起こりにくいため、必需品以外の商品が売れないのも問題だ。

 

そこで必要になってくるのが「独自商品」「オリジナル商品」だ。

 

スーパーや量販店が、企画商品やオリジナルブランドを作る理由がここにある。

 

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