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起業に経営理念は必要か
経営者は、従業員に、経営の方向性を示さないといけない。
「●●万円の売り上げを上げろ」と言っても、それをどういう形で達成するか、具体的に示せなければ、従業員も困る。
そのために重要なのが、経営理念だ。
経営理念とは、どういう経済価値を顧客に提供し、どういう組織を目指すのか、それを具体的に言葉にしたものだ。
従業員は、経営者の示した経営理念をベースに、それを実現することを仕事としているのだ。
会社人を、三つの階層にわけると、
- 社長・経営者
- 管理職
- 一般従業員
に分かれるわけだが、
- 社長や経営者は、大まかの方向性を定める。
- 管理職は、それを具体的にどう達成するかプランを立て実行する
- 従業員は、その指示に従って、業務を行う
というふうに分業する。
起業して間もない頃は、従業員もほとんどいないし、経営者が先頭に立って行動すれば良いので、会社としての方針や経営理念をハッキリ言葉にしなくても良いだろう。
しかし従業員を二人三人と増やしていく状態になったら、ハッキリさせておいた方が良いようだ。
というのも経営理念をハッキリさせないと、従業員がそれに沿った仕事をしていなかったり、それに適さない人を雇用してしまう危険もある。
そうなるとただのお金稼ぎ組織になってしまい、お金になりそうなことなら何でも手を出す会社になってしまいかねない。
経営理念は、明確でないといけない。
そして経営者は、それに忠実でないといけない。
言行不一致は、従業員の混乱を招くから、経営者は自分にあった経営理念を建てないといけない。
言葉が理念ではなく、経営者の行動自体が、経営の指針になるからだ。
企業というのは、人間の組織だけれど、それに属する人間の総意で動く組織ではない。
あくまでも経営者や経営陣や、中間管理職が方向付けをして、従業員がそれに従って仕事をする組織だ。
そのための方向性を言葉にしたのが、経営理念と言うものであって、抽象的なものではない。