人口減少社会となった日本で、どうビジネスすべきか
人口減少社会となった日本。
毎年毎年、30万人前後の人口が減り、50万以上の人間が定年を迎え、高齢者入りしている。
仕事を辞め、年金生活になるヒトは、当然ながら消費を減らすため、需要は毎年50万人分ずつ減っていく状態だ。
こういう社会になると、どうなるかはよく分からないが、経済学的には明らかで、デフレになる。
というのも需要が減れば、当然ながらモノは売れなくなり、縮小再生産になるからだ。
モノが売れなければ、在庫が積み上がる。
在庫が積み上がれば、新たな仕入れや生産が減り、生産調整が行われ生産が止まる。
生産が止まれば、メーカーは残業しないから残業代が減り、従業員は手取りが減る。
手取りの給料が減ると、可処分所得、つまり「使えるお金」がへるから、節約してお金を使わなくなる。
人々はより安いモノを求めるようになり、安売りチェーン店に殺到する。
安売り店が繁盛すれば、一般店も価格政策を考え直さねばならず、価格競争になり、さらにデフレが進むわけだ。
人口減で需要が減り、モノが売れなくなった日本。
モノが売れないので、メーカーは値下げを考えるし、従業員は残業代がなくなり収入源になる。
その結果、またモノが売れなくなって、デフレが進む。
その一方で、高齢者が増えたため、労働人口比率が減っているのも日本の大問題だ。
たとえば近年、運送業のドライバー不足は深刻だ。
ドライバーの労働環境改善を名目にした宅配便料金の値上げが相次いでいるが、それでもドライバーの確保が難しいらしい。
特に長距離トラックの運転手が不足しており、そのためクロネコヤマトや佐川急便などの宅配便では、長距離輸送の荷物をJR貨物で運ぶようになった。
京都の京福電鉄や叡山電車でも、クロネコヤマト号が走り、ドライバーを使わずに鉄道で宅配便を運ぶという顛末になっている。
日本全国に高速道路が作られ、鉄道による貨物輸送は年々縮小してきたのだが、まさかの逆回転現象が起こっているのだ。
そしてこの労働力不足が賃金率にも跳ね返り、安い給料で労働者を雇いにくくなった。
モノが売れないのに労賃・賃金率が上がるわけだから、利益は当然減る。
GDP(国内総生産)でも、伸びるのは海外で稼いでいる企業の関連セクターだけで、その他の部門ではほとんど伸びないという状況だ。
はてさてこんな状況で、どういうビジネスをやれば良いのか。
このサイトでは、様々なビジネスのニュースから、ビジネスについて考えてみることにする。
参考になれば幸いだ。